私たちの取り組み

 
投稿日時:2017年1月4日 17:00 水曜日

『退院支援』 ~ カンファレンスで意識高揚 MSWも病棟で協働

投稿日時:2017年1月4日 17:00 水曜日

【2017/1/1】発行 北海道医療新聞 <増刊> 掲載記事全文

退院支援

 札医大第1内科の関連病院として、医師間の連携により紹介患者、術後患者を数多く受け入れてきた中央区の札幌同交会病院(小林壮光理事長・166床)。機能分化、地域包括ケアシステム構築に向けた動きが加速する中で、消化器系疾患を中心に、内科やリウマチ科、リハビリテーション科等にも幅広く対応できるよう専門性を高め、医療・介護の地域連携、入退院支援にウエートを置いた病院づくりに取り組んでいる。

 開院した1956年当時から、札医大と密な連携を図り、第1内科から多くの医師派遣を受け、研修医療機関としての役割も担ってきた。
 医局が細分化されるとともに、入院期間が短縮、同大病院に医療連携センターが開設されたのに伴い、受け入れ患者が多様化。さらに中央区は病院や診療所が多く、介護保健施設や高齢者住宅、サービス事業所等も年々増加してきたことから、地域のニーズ変化に対応できるよう、地域連携室を開設した。
 当初1人だったMSWを、現在は地域連携部として3人体制に拡充。在宅療養支援病院の届け出も行っており、木田智也MSW(地域連携室課長)は、「患者さん、ご家族の意向をくみ取りながら、より幅広い相談、依頼に対応できるようにしてきた」と話す。

 コア職種カンファレンスによって個々に合わせた支援体制がより深まる
 

 一般118床、療養48床のほか、亜急性期病床も運用していたが、2014年度の診療報酬改定に伴い、5床を地域包括ケア入院医療管理料1に転換。これを機に、患者受け入れ、退院支援がスムーズになり、「在宅復帰に積極的な病院として外部機関から認知され、院内のコンセンサスも得られやすくなった」という。
 退院調整加算を取得していたことから、人員や体制などをそのまま移行し、昨春から退院支援加算1を算定している。
 12年にMSWの病棟担当制を導入し、入院時から退院困難患者のスクリーニング、アセスメント体制を整備したのに加え、水曜日午後を外勤日に設定し情報収集活動を積極的に行っている。
 毎週、医師、看護師、薬剤師、理学療法士(PT)、管理栄養士、MSW、事務職員が集まり、多職種でカンファレンスを実施。さらに退院支援のコア職種(病棟看護師、PT、MSW)が集まって毎週カンファレンス。退院計画に沿いながら、ケア支援、リハビリ、退院調整の進捗状況などを話し合い、退院前には必要に応じて自宅へ訪問。ベッドやトイレ周りなどの手すりの位置や動線などを考えながら、病室でも立ち上がりや衣服の着脱など、退院後の生活を見据えたバックアップに努めている。

 病棟でも退院後を見据えてケア対応している
 

 高度医療機器を備え、消化器、肝臓、リウマチ疾患、ピロリ菌感染症等の専門外来なども開設。生活行動回復看護(NICD)実践病院としても知られ、意識障害や廃用症候群により寝たきりになっても、食べる楽しみをあきらめない看護援助を行っている。チーム医療を柱に、「カンファレンスをしっかりやる」ことが、モチベーションの醸成につながっているという。

 中央区では、患者流入、高齢者の転居等によって、居住施設が増加。種類が多様で機能も異なることから、紹介する前に必ずMSWが該当施設を視察する。「自分たちが直接見て話を聞くことで患者さんの退院後の生活のイメージがわき、個々に合わせた適切な入居判断ができる」のに加えて、職員間の顔の見える関係が深まることをメリットに挙げる。

 地域連携室スタッフ
 

 今後は、急性期病院からのポストアキュート患者、在宅や施設からのサブアキュート患者の受け入れ体制の強化、在宅との連携を重視。「患者の満足度、退院支援の質をいかに担保できるか」をポイントに挙げ、症状に応じてすぐに「札幌同交会病院」を選択してもらえるような取り組み、働きかけを強化していく。

投稿者:地域連携室 木田

投稿日時:2016年3月24日 16:00 木曜日

患者さんの「できること」を引き出すNICDの取り組み

投稿日時:2016年3月24日 16:00 木曜日

【2016/03/24】発行 暮らしと健康の月刊誌 ケア4月号 掲載記事全文

 患者さんの「できること」を引き出すNICDの取り組み

 
 <右より3階病棟科杉澤師長、佐々木副師長、金川看護師>

 札幌同交会病院(中央区)では毎年の看護部の目標にNICD(生活行動回復看護)技術の維持向上を掲げ、NICDプログラムの実践継続と個々の技術の向上に努めている。昨年10月に行われた日本ヒューマン・ナーシング研究学会第11回学術集会では3階病棟で取り組んだ「重症認知症患者に対するNICD導入の工夫点の検討」について演題発表を行った。そこで取り組みの内容とNICDとはどのようなものなのかを伺った。
 患者さんが脳卒中や心筋梗塞などのさまざまな疾患の影響で長期間安静を強いられるケースは少なくなく、救命されたものの日常生活に支障を来し、QOLの低下が避けられないこともある。また認知症が徐々に進行していくと、理解力や判断力が損なわれ、社会生活やこれまで行ってきた生活行動にも支障を来し、生活していくためにも介助が必要となる。
 NICDはさまざまな原因で意識障害や寝たきり、廃用症候群となってしまった患者さんに対して生理学的、病理学的な観点から状態を評価し、患者さんが生活行動を改善するよう支援するために開発された看護技術。

筋肉や関節を柔軟にしできることを伸ばす

 学会で同病院が発表した介入事例は2名の患者さんについて。いずれも高齢の女性で、関節の拘縮があり、日常生活は全介助の状態、胃ろうを造設しており、会話はほとんどできない状態だった。
 「さらに1人目のAさんは意思表示ができず、自発的な行動ができない状態で、もう1人のBさんは泣いたり怒ったりなど気分が不安定で、強い拒否反応を示したときには運動メニューを実践できない日もありました」。
 介入計画では、1日2回20分程度のボール運動、その後座位の訓練、車椅子の乗車の練習などを設定。また3週間目からは、スプーンや歯ブラシなどを持たせて反応を観察した。
 「学会の中で患者さんに対して行えることはある程度決められており、大きく3つあります。
 1つはボールを使った運動で、バランスボールの空気を半分ほど抜いたものを脚の下に入れ、脚の曲げ伸ばしをする方法です。
 2つ目は小さめのボールの空気を少し抜いたものを用意して、体の筋肉の上で振動させ、筋肉に刺激を与えるというものです。筋肉を振動させることで柔軟にすると共に、関節にも刺激が伝わります。
 3つ目は、端座位といって背もたれがない状態で、座ってバランスをとる訓練をするというものです」。
 関節や筋肉を柔軟にすることで動ける体の土台を作り、患者さんの可能性、自発性を引き出すよう支援する。運動プログラムは患者さんの状態に合わせて安全性などを考慮し、ボールの空気量などを微調整する。認知症がある患者さんでも、患者さん自身ができることを見極めながら、できる部分を伸ばすことを意識して改善し、さまざまな工夫を検討して導入していく。
 「プログラムを毎日同じ時間に繰り返し実施するようにしたのは工夫点の1つです。気分にムラがあって、すべてのプログラムを実施できなくてもできることだけでも行い、継続することを意識しました。反復することで患者さんの記憶などを刺激するという効果もあります。また、訓練は裸足で行い、ベッドを足裏が床に接地する高さに調節しました。これによって座るときの安定性を持たせつつ、皮膚に床の冷たさなどを直接感じてもらうことで、脳への刺激を誘発するという目的もあります」。
 歯みがきや髪をとかすなど日常的に行う動作は、自宅でしているときと同じように鏡の前まで移動して行うようにし、視覚的にも刺激を与えるよう工夫したという。このほか反射を引き出す目的でベッドに柵を設けたことも工夫点として挙げられた。これは座位の訓練の際に体が倒れそうになったとき、患者さんが自ら倒れないよう反射的につかんで体勢を立て直すことができるようにと考えられたもの。
 「改善の評価は週単位で行い、表情変化は医療機関で通常用いられているフェイススケール、関節の可動域については整形外科での評価方法を参考に角度の変化などを観察しました。日常動作は、動作一つ一つについて、歯ブラシを握れるか、口に運べるか、磨けるかなど細かく観察しました」。


 寝たきりや安静状態が長く続くことで、筋肉や関節の萎縮などさまざまな
 心身の機能が低下し廃用症候群を引き起こす

体や気分の変化を見逃さずケアを継続することが重要

 4週間の介入の結果、2人共に関節の可動域の改善がみられた。また座位を保持することが可能になり、自力で体勢を立て直すこともできるようになったという。他のスタッフからも挨拶の返事を返してくれたり、反応を示すようになったという意見が聞かれた。
 「Aさんはスプーンにゼリーをのせて口まで運ぶと口を開けてくれるようになり、Bさんは拒否反応が減ったうえ、スプーンとゼリーを渡すと自分でスプーンを持ってゼリーを食べられるようになりました。
 重症認知症患者さんの場合には大きな変化を起こすことは難しいですが、体や気分の変化を見逃さないよう注意深く観察しながら、ケアを継続することが重要です」。
 同病院では消化器専門病院という特徴から口から少しでも食べられるようにという要望も多い。すべての患者さんに導入できるわけではないが、今後も継続してNICDを導入していくという。
 「在宅で寝たきりの患者さんでも、短期間の検査入院などの際に介入して、普段の働きかけなどのアドバイスができるようになっていくのが理想です。まだまだ時間はかかると思いますが、まずは病院の中からできる限り取り組んでいきたい」という。
 最後に在宅でもできる簡単なボール運動を教えて頂いたので参考にして頂きたい。寝たきりの時間が長い人、軽度の拘縮がある人などに行うことができ、拘縮の予防にもつながる。


 仰向けに寝た状態で、膝を曲げ、足の下に空気の量を減らしたバランスボールを入れる
 上から手で押し、関節の曲げ伸ばしを行う
 注意:拘縮が強い場合は、無理に行わないようにして下さい
  ※1日1回1分程度。継続することを第一に

投稿者:3階病棟科 杉澤千香子

投稿日時:2013年10月1日 14:00 火曜日

便秘症の食事のポイント

投稿日時:2013年10月1日 14:00 火曜日

【2013/10/01】発行 暮らしと健康の月刊誌 ケア10月号 掲載記事全文



たくさんの女性の悩みのタネとなっている便秘症。市販の薬では効果があがらず、医療機関を受診し、治療を受けている方も少なくない。便秘はさまざまな要因が考えられ、症状にも個人差があるが、食事対策の面から札幌同交会病院(中央区)で管理栄養士を務める米内山佳子栄養科係長にアドバイスを頂いた。

日本人に最も多いのは弛緩性便秘

健常人の食道運動は、順行性の蠕動運動と、それに連動した下部食道括約筋(lower esophageal sphincter:LES)の運動で成り立っており、このいずれかあるいは両方に異常を認められるものが一次性食道運動障害と考えられている。

一次性食道運動障害は、嚥下障害をきたすとともに非心臓性胸痛(NCCP)を生じさせることもある。食道内圧所見により食道運動障害を検証し、NCCPの発生機序について検討を試みた。


水分と食物繊維の摂取が大切

「便秘にはさまざまな背景が考えられますので、解消するのに苦労されている方は多いと思います。また、症状を訴える方の多さからいっても、単純に食事療法だけで改善できるとは言い切れません。
もちろん便秘と食事、食習慣は切っても切り離せない関係にあるわけですから、できることから取り組んでいくことが大切。まずは、問題となる生活習慣の見直しから始めましょう」(米内山係長)。

とくに日本人に多い弛緩性便秘の場合は、運動不足や食事量そのものの不足、水分不足などが原因となることもあるので、その解消に努めることが便秘対策となる。 「とくに高齢者の場合は水分摂取量の不足が目立ちます。暑い時期でも、喉の渇きを感じないと十分補給しない方がおり、1日の必要摂取量を『体重×30ml(高齢者は体重×25ml)』としっかり認識して頂くことが大切です。

また、食事の量が少ないのもよくありません。1日3食、栄養バランスのよい食生活を心掛けることです。食物繊維の多い食材は便秘に効果があるといわれており、野菜や果物、海藻、豆などを積極的に摂るようにしましょう。
ただし、不溶性の食物繊維を摂り過ぎると、おなかがはってしまうこともあるため、私自身は寒天やこんにゃく、海藻類など水溶性食物繊維の多いものをお勧めしています。リンゴやバナナなどペクチンの多く含まれる果物もよいでしょう」。

このほか、起床時の水分摂取は、排便の反射を促す効果が期待できるという。また、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌には整腸作用があり、人によって効果がみられている。栄養補助食品を取り扱う店舗では、粉末状のビフィズス菌も販売しており、効率よく摂る方法もあると米内山係長はアドバイスする。

「腸のリズムを活性化するには規則正しい生活を心掛けることが大切です。とくに朝食を食べない方は便秘になりやすいという指摘もありますので、注意してください。食べ過ぎも腸内で水分が十分に行き渡らない要因になることがあります。
体の筋肉量が減ることも、便秘にとってよいことではありません。日々運動不足の解消にも努めましょう」。






暮らしと健康の月刊誌 ケア10月号に掲載

投稿者:米内山佳子 栄養科係長

投稿日時:2013年5月31日 14:00 金曜日

一次性食道運動障害と非心臓性胸痛

投稿日時:2013年5月31日 14:00 金曜日

【2013/05/31】発行 北海道医療新聞 掲載記事全文

食道平滑筋虚血がNCCPの発現に関与

はじめに

健常人の食道運動は、順行性の蠕動運動と、それに連動した下部食道括約筋(lower esophageal sphincter:LES)の運動で成り立っており、このいずれかあるいは両方に異常を認められるものが一次性食道運動障害と考えられている。

一次性食道運動障害は、嚥下障害をきたすとともに非心臓性胸痛(NCCP)を生じさせることもある。食道内圧所見により食道運動障害を検証し、NCCPの発生機序について検討を試みた。

食道内圧測定法

当院の食道内圧測定は、圧センサーとして4チャンネルの圧トランスデューサーを備えたカテーテルセンサー(GMMS消化管内圧測定システム)を用いている。

カテーテル先端のDent sleeveをLESに留置してLES圧を測定し、Dent sleeveより口側に5、10、15cmの位置に圧センサーを設け、中・下部食道内圧を測定している。

一次性食道運動障害の食道内圧所見

アカラシア

アカラシアの食道内圧所見は、一般的にLES弛緩不全に伴うLES圧の著しい上昇と食道内圧の上昇が生じ、嚥下に伴って伝播性収縮波とは異なる低振幅で持続時間の長い同期性収縮波の出現がみられる。我々が行った内圧測定でも、LES圧の著しい上昇と、水嚥下と同時に出現する低振幅の同期性収縮波が認められた(図1)。


びまん性食道痙攣(DES)

DESは、アカラシア以外の一次性食道運動障害の中では比較的頻度が高い疾患。非蠕動性の同期性収縮が特徴で、この収縮がNCCPの直接的原因になると考えられている。

食道内圧測定検査によるDESの診断基準は「中・下部食道の非蠕動性・同期性収縮であり、水嚥下に伴い2回以上反復する同期性収縮が20%以上に認められるもの」とされており、当院の食道内圧所見でも、反復する非蠕動性の同期性収縮がみられた(図2)。


Nutcracker食道

正常の伝播性収縮はみられるが、蠕動性の順行性高振幅収縮が特徴で、この強度な収縮が激烈なNCCPの直接的な原因になると考えられる。診断基準は、「順行性の一次蠕動波はみられるものの、その収縮圧が異常に高く(>180mmHg)、蠕動波に振幅の延長がみられるが、LES機能は保たれているもの」とされ、当院の食道内圧所見でも、蠕動性・順行性の高振幅収縮が生じていた(図3)。


Nonspecific esophageal motility disorders(NEMDs)

これまで示してきた疾患に当てはまらない一次性食道運動障害。中でも蠕動運動が下部食道にまで伝搬されない食道異常群をIneffective esophageal motility(IEM)という。当院が経験した、長期間にわたり嚥下困難とNCCPを自覚し、IEMと考えられた症例の食道内圧所見でも、下部食道の蠕動運動の消失が確認できた(図4)。


一次性食道運動障害とNCCP

一次性食道運動障害でみられるNCCPの原因として、以前から痙攣性収縮や持続性収縮といった食道の異常収縮運動に伴う平滑筋の虚血が指摘されている。最近では検査機器の進歩により胃食道逆流(GER)の程度が詳細に測定可能となり、NCCP発現に及ぼすGERの影響も注目されている。とくにDESやNutcracker食道では、胸痛の出現頻度が高く、発生機序の解明が進められている。

DESとNCCP

DESに特徴的とされる非蠕動性・同期性収縮は、食道平滑筋の虚血を招くことから、NCCPの発生機序で重要な役割を演じているのだろう。この同期性収縮の機序として、以前から興奮神経と抑制神経系(NO神経)の強調障害が想定されてきた。ただし、一次性食道運動障害に比較的多くみられるGERや、ストレス負荷が食道の痙攣性収縮の誘因になることも報告されており、その影響は無視出来ない。一次蠕動とLESの運動が完全に連動しておらず、LESの不完全弛緩をきたすことや、逆流した胃酸のクリアランス低下が指摘されている。

Nutcracker食道とNCCP

Nutcracker食道は、下部食道圧だけではなく、食道全体に高収縮圧が認められる症例でよりNCCPの頻度が高いという報告もあり、胸痛の発現はGERよりも収縮圧の上昇が深く関与しているのではないか。ただし、24時間pHモニタリングでみるとGERが増加をきたしている症例や、食道の知覚過敏をきたしている症例も報告されており、NCCPの発現には食道平滑筋の虚血のみならず、さらに多くの要因が加わっていることが推測される。

おわりに

食道平滑筋の虚血が胸痛発現の主因であると想定できるが、GERの関与や粘膜抵抗性あるいは粘膜感受性などといった、他の要因も影響しているのだろう。今後、検査方法の進歩とともに、これらの要因も含めたより詳細な機序が解明されていくだろう。


藻岩山麓ジャーナル第12巻に掲載

投稿者:小林壮光 院長

投稿日時:2013年3月31日 09:00 日曜日

ホームドクター2013 医療情報 同交会病院

投稿日時:2013年3月31日 09:00 日曜日

【2013/03/31】発行 あなたの街のお医者さんガイド ホームドクター2013 保存版 主要掲載記事全文
 内科 消化 札幌 病院 消化器 消化器内科 肝臓 リウマチ ピロリ


1956年に現在地に開設された同交会病院は、開設当初から札幌医大との連携を保ち、消化器系疾患を主体とした内科の病院として、地域に根ざした保健・医療・福祉に努力してきた。これまで一貫して全職員の心の中に培われてきたのは、「人にやさしく、思いやりのある温かい心を持って診療に携わる」という信条で、その精神は今日も変わることなく病院の理念として揚げられている。
同病院が特に力を入れているのが、食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆のう、および膵臓などの消化器系疾患の診断と治療。CT撮影装置、電子内視鏡検査装置などは、現在の医療水準に見合った新型の医療機器を導入しているが、中でもNBI内視鏡システムや、カプセル内視鏡といった最新の医療機器も整えている。

  

これらの機器を用いた病気の早期発見と治療成績は、地域の医療機関からも評価されている。さらに札幌医大と協力し、リウマチ、アレルギー、膠原病、血液疾患などに対する医療を実施している。また地域のニーズの高い医療を行うため、消化器疾患、肝臓疾患、リウマチ、ピロリ菌感染症に対する窓口も設けている。
入院病床は一般病床118床(内、亜急性病床6床)、医療療養病床48床の計166床。医療療養病床では、多職種のスタッフにより早期の在宅復帰を目指した手厚いケアを実施している。

  

またリハビリテーション室では経験豊富なリハビリスタッフが対応している。
地域連携室を通じて近隣の医療機関との連携も充実させている。訪問診療も行い、通院が困難な方や高齢者住宅の入居者などを対象に積極的に相談に応じている。また地域の団体、企業、施設などに職員が出向いての、健康にまつわる講演会も好評である。
このほか、地域住民や企業に対する検診、人間ドックにも力を入れている。


院長  小林 壮光
1975年札幌医科大学卒業。道都病院院長などを経て2007年院長。日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会各指導医。札幌医大第1内科臨床教授。医学博士。

投稿者:小林壮光 院長

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