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平成26年6月28、29日の2日間、愛知県名古屋市で日本老年看護学会第19回学術集会が開催されました。「高齢者が主体的に生きることを支える老年看護学の探求」という学会テーマのもと教育講演と8題の交流集会が開催されました。また摂食嚥下、自立支援、認知症、認知症ケア看護教育リハビリテーション等のカテゴリー別に、口演とポスター発表合わせて200題を超える 演題がありました。
私は昨年度4階病棟で取り組んだ看護介入事例である「座位姿勢の改善により生活行動の拡大ができた1症例報告~下肢交差をきたしていたA氏の変化~」をポスター発表の演者として出席する機会を頂きました。高齢者に多く見られる下肢交差が解除でき、生活の基本姿勢としての座位が整ったことで自律性が引き出され外泊につながった取り組み結果に、フロアーから関心と質問を寄せていただき、発表に割り当てられた1時間はあっという間に終了しました。演題の中でも「認知症患者とその家族への支援」や「学生教育の場面における認知症患者理解」等の発表に対して高いニーズがあることが伺えました。
認知症看護認定看護師教育課程の修了者の介入事例報告があり非常に興味を持ち聴講しました。どの施設でも認知症患者が入院するとスタッフ間には忙しい、手間がかかる、緊急の看護を優先することができないなどの思いで疲弊しきっている状況があり、認定看護師が中心となり脳の病気として患者の行動の意味を理解することや、その人らしさを尊重するよう努めることで、看護者が変化することができたと報告がありました。
認知症高齢者が急増している社会背景や、そのような患者に対しても在宅介護へと施策転換が図られる中で、認知症高齢者の理解や機能維持への取り組みの重要性を実感しました。
また、日頃取り組んでいる生活行動回復看護の意義も確認することができ、今後も継続実践していきたいと思います。
投稿者:4階病棟 看護副師長 薮中梨枝子