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平成27年10月24日に滋賀県南草津市で日本ヒューマン・ナーシング研究学会第11回学術集会が開催されました。『NICD基本の「き」-生活行動を支える源に焦点をあてて-』という学会テーマのもと教育講演と15題の交流集会が開催されました。
教育講演では大変学びになることが多く、紙屋先生の講演では、患者の事例を通してどう変化したかわかりやすく説明して頂き、実際にNICDに取り組むスタッフだけではなく、家族の協力が重要なポイントになることを学びました。また日高先生の講演では「食べることの意義は、栄養を確保するためならCVやPEGでもいい、でも患者が人間らしく生きていると感じられるのは、口から食べ物を接種する幸せである」という言葉を聞き栄養確保について考える機会となりました。
演題発表で私たちは3階病棟で取り組んだ看護介入事例である「重度認知症高齢者に対するNICD導入の工夫点の検討」を発表しました。重度認知症高齢者にNICDを取り組むことによって患者の自発性を引き出し、生活行動の回復を図ることが出来ました。認知症高齢者が急増している社会背景や、そのような患者に対しても在宅介護へと施策転換が図られる中で認知症区高齢者の理解や機能維持への取り組みの重要性を実感しました。また、日頃取り組んでいるNICDの意義も確認する事ができ、今後も患者の残された機能を呼び戻す取り組みを継続実践していきたいと思います。
投稿者:市川真有・佐々木瑠美・金川ひとみ
平成27年6月12日、13日、14日の3日間、神奈川県横浜市で日本老年看護学会第20回学術集会が開催されました。29回日本老年学会として、日本老年医学会・日本老年歯科医学会等、7学会合同での開催でした。
「良質な長高齢社会を拓く;学際的な研究の発展と深化をめざして」に基づき、看護学会では「超高齢社会における看護の可能性」というテーマのもと教育講演の他、多数の交流集会が開催されました。また、高齢者の日常生活機能、家族支援、高齢者の自立支援、認知症ケア等のカテゴリー別に、講演とポスター発表を合わせて200誓い演題がありました。
私は、昨年度に2階病棟で取り組んだ看護介入事例である「寝たきり超高齢患者の生活行動拡大への看護~排泄・摂食動作の再構築ができた看護事例~」をポスター発表させていただく機会をいただきました。
100歳という超高齢患者様でも、負担の少ない形で介入することで端座位を獲得することができ、そこから日常生活の行動拡大ができたという結果に関心をいただき、学生、看護学校の先生、看護師等、いろいろな視点をもった方達にポスターを見にきていただくことができました。また、直接意見交換をさせていただくことで、今回の介入は患者様の生活の質の向上にもつながっており、継続していくことが大事であるということを再認識する機会となりました。また合同シンポジウムの講演でも「食べることにまつわる意思決定支援」というテーマで、医師、歯科医師、訪問看護師によりそれぞれの専門職の立場から、高齢者の代理者としての家族の価値観と選択から、意思決定支援につなげているとの報告がありました。私の発表の内容とも重なり、元気であった頃の日常生活でのこだわりや看護に対する希望など、患者様の意思を良く知る家族様との対話の中から情報を得、患者様の意思に近い看護を提供できるよう、関わっていくことが大事だと改めて感じました。
高齢者の特性に配慮し、患者様の生活の質が少しでも向上できるよう、今後も日常生活行動回復看護を継続していきたいと思います。
投稿者:2階病棟 看護師 伊勢谷暁子
平成26年6月28、29日の2日間、愛知県名古屋市で日本老年看護学会第19回学術集会が開催されました。「高齢者が主体的に生きることを支える老年看護学の探求」という学会テーマのもと教育講演と8題の交流集会が開催されました。また摂食嚥下、自立支援、認知症、認知症ケア看護教育リハビリテーション等のカテゴリー別に、口演とポスター発表合わせて200題を超える 演題がありました。
私は昨年度4階病棟で取り組んだ看護介入事例である「座位姿勢の改善により生活行動の拡大ができた1症例報告~下肢交差をきたしていたA氏の変化~」をポスター発表の演者として出席する機会を頂きました。高齢者に多く見られる下肢交差が解除でき、生活の基本姿勢としての座位が整ったことで自律性が引き出され外泊につながった取り組み結果に、フロアーから関心と質問を寄せていただき、発表に割り当てられた1時間はあっという間に終了しました。演題の中でも「認知症患者とその家族への支援」や「学生教育の場面における認知症患者理解」等の発表に対して高いニーズがあることが伺えました。
認知症看護認定看護師教育課程の修了者の介入事例報告があり非常に興味を持ち聴講しました。どの施設でも認知症患者が入院するとスタッフ間には忙しい、手間がかかる、緊急の看護を優先することができないなどの思いで疲弊しきっている状況があり、認定看護師が中心となり脳の病気として患者の行動の意味を理解することや、その人らしさを尊重するよう努めることで、看護者が変化することができたと報告がありました。
認知症高齢者が急増している社会背景や、そのような患者に対しても在宅介護へと施策転換が図られる中で、認知症高齢者の理解や機能維持への取り組みの重要性を実感しました。
また、日頃取り組んでいる生活行動回復看護の意義も確認することができ、今後も継続実践していきたいと思います。
投稿者:4階病棟 看護副師長 薮中梨枝子